「疲れやすいのは歳のせい」と、そのままにしていませんか?
高齢者の疲れやすさは、病気やフレイル(健康と要介護の間の状態)のサインである可能性があります。また、放置すると転倒や寝たきりのリスクを高めるおそれもあるため注意が必要です。
本記事では、高齢者が疲れやすくなる主な原因と今日からできる対策をご紹介します。
こんなお悩みをお持ちのシニア世代の方におすすめの記事です。
✅ 最近疲れやすくなった気がするが、原因がわからない
✅ 病院に行く目安を知りたい
✅ フレイルやサルコペニアが気になっている
✅ 日常生活でできる対策を知りたい
高齢者の疲れやすさの主な原因

高齢者の疲れやすさの原因は、大きく4つのタイプに分けられます。
1)肉体・神経の疲れ…血流の悪化、自律神経の乱れなど
2)精神的な疲れ…人間関係の悩み、ストレスなど
3)病気・身体の異常のサイン…貧血、心不全、糖尿病など
4)フレイルのサイン…体重減少、歩行速度の低下など
次の章から、それぞれを詳しく解説します。
高齢者の疲れやすい原因①:肉体・神経の疲れ
血流が滞ると、酸素や栄養が体にうまく運ばれなくなります。その結果、疲れを感じやすくなることがあります。
心臓や肺、肝臓などの臓器の機能低下も、疲れやすさの原因になります。寒暖差や生活リズムの乱れなどで自律神経のバランスが崩れても、疲れを感じやすくなります。
スマホやパソコンの長時間操作による神経の疲れにも注意しましょう。
高齢者の疲れやすい原因②:精神的な疲れ
体は疲れていなくても、人間関係の悩みや将来への不安、ストレスなどによって疲れを感じやすくなることがあります。
なかなか眠れない、やる気が出ない、何もしたくないといった状態が続く場合は、精神的な疲れのサインかもしれません。
疲れやすさのほかに、動悸やめまいといった肉体的な症状としてあらわれることもあります。
高齢者の疲れやすい原因③:病気や身体の異常のサイン
疲れやすさを感じやすい病気や身体の異常には、以下のようなものがあります。
| 病気・身体の異常 | 特徴 |
| 貧血 | 血液中のヘモグロビン量が少ない状態。頭痛、立ち眩み、息切れなどの症状が出ることも。 |
| 心不全 | 心臓の機能に異常があり、血液を十分に送れない状態。むくみ、不眠、冷感などの症状が出ることも。 |
| 糖尿病 | 血液中の血糖値が高い状態が続く病気。体重減少、喉の渇きなどの症状が出ることも。 |
| 甲状腺機能低下症 | 甲状腺の働きが弱まり、ホルモンが減少する病気。むくみ、寒がり、体重増加、便秘などの症状が出ることも。 |
このほか、持病がある方はお薬の影響で疲れやすさを感じる場合があります。気になる場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
疲れやすさで医療機関を受診する目安は?
次のような傾向がみられる場合は、放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。
・階段を上ると息切れがする
・こまめに休まないと家事ができない
・体重が急激に減った、または増えた
・横になると胸が苦しい
・夜中に何度もトイレに行くことが増えた
このほかにも気になる不調があるときは、必ず医師へ相談しましょう。
高齢者の疲れやすい原因④:フレイルのサイン
フレイルとは、加齢により心身が老い衰えた状態のことです。健康な状態と要介護状態の中間の段階ともいわれています。
フレイルになると、次のような傾向がみられます。
・6か月で2kg以上の意図しない体重減少
・歩行速度や握力の低下
・身体活動量の低下、食欲の低下
疲れやすく、何をするのも面倒だと感じる日が週に3~4日以上ある場合も注意が必要です。
フレイルは早期発見が大切です。 早めに気づいて適切な治療や予防を行えば、進行を防げる可能性があります。
フレイルとあわせて注意したいサルコペニア
加齢によって筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下した状態をサルコペニアといいます。 運動不足や食事量の減少により筋肉量が減ると、さらに運動量が減る…という悪循環に陥るおそれがあるため注意が必要です。
▼フレイルの簡易的なセルフチェックはこちらから。
高齢者の疲れやすさに、今日からできる3つの対策
疲れやすさの原因がわかったところで、次は対策です。 食事・運動・社会とのつながりという3つの視点から、今日から始められる工夫をご紹介します。
①タンパク質を中心にバランスの整った食事を

栄養バランスの整った食事を心がけましょう。高齢者は特に、筋肉の材料となるタンパク質を意識してとることが大切です。
タンパク質は、肉・魚・卵・大豆製品に多く含まれています。
フレイル予防のためには、1日あたり「体重(kg)×1.2g」のタンパク質を摂ると良いと考えられています。
参考:たんぱく質の食事摂取基準|厚生労働省
対策②適度な運動で疲れにくい体をつくる

疲れは、休養だけでは不十分に解消されない場合があります。積極的に体を動かす積極的休養「アクティブレスト」も取り入れてみましょう。
シニア世代には、無理のない範囲での散歩や踵上げ、椅子を使ったスクワットなどがおすすめです。
身体に過度な負担をかけないために、かかりつけ医に相談してから運動メニューを決めると良いでしょう。
対策③社会とのつながりを持とう

社会とのつながりを失うことは、フレイルの最初の入口だといわれています。
地域のコミュニティに参加したり、友人と定期的に会ったりなど、積極的に社会とのつながりを持ちましょう。
新しい趣味や習い事を始めるのもおすすめです。気分転換やストレス解消にもつながるでしょう。
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まとめ
高齢者の疲れやすさには「肉体・神経の疲れ」「精神的な疲れ」「病気や身体の異常のサイン」「フレイルのサイン」という4つの原因が考えられます。
「歳のせい」と放置せず、気になる症状があれば早めに医療機関へ相談しましょう。
日々の食事や運動、社会とのつながりを意識することは、疲れにくい体づくりにつながります。今日からできる小さな一歩を積み重ね、元気に過ごせる毎日を目指しましょう。



